ウィークリーダイジェスト2017.3.6

今週のフィリピン株式市場概況

先週のフィリピン市場はアメリカの3月利上げに対する警戒感から引き続き動きづらく、商いも低調、外人は先週も売り越しました。(24億ペソ)

さて、先週のトランプ大統領の演説で議会に要望した内容はほぼ予想通り、公約どおりに1兆ドルのインフラ投資や防衛予算の大幅増額などでした。オバマケア撤廃後となる税制改革については、具体策は出ませんでしたが、経済チームが減税を計画していると述べ、期待感を温存させた格好となりました。

ということで期待感も伴いアメリカ株は連日調子よく値を伸ばしています。
さて、3月に利上げがあるかということに市場関係者は最も注目しているところですが、ダドリーNY連銀総裁やウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、更にはハト派として知られたブレイナードFRB理事までも3月利上げを肯定する発言が出たことで、ムードは一気に高まっています。ダメ押しは週末のイエレンFRB議長の「経済が予想通りなら3月利上げは適切」との発言で、CME(シカゴマーカンタイル取引所)がFF金利先物取引から算出しているFEDウォッチでの3月FOMCでの利上げ確率は、先週は20~30%程度であったものが、一気に82%まで上昇しており、利上げをほぼ確実視している状況で、来週の米雇用統計がよほどコケない限り、3月FOMCは0.25%の利上げというのがコンセンサスとなっています。

年内の利上げは3月も含めて3回というのが大勢ですが、今回の一連の動きで、3月を含めて4回との見方も一部で出だしています。

まだ、トランプ大統領の経済政策の効果も未知数ですし、実際、イエレン議長は講演で「トランプ大統領の経済政策にはかなりの不確実性がある」と述べていましたので、現段階での4回というのは行き過ぎとも思われます。

ということでフィリピン株式は引き続き方向性が出せない状況が続くと観ています。ほかにも、おそらく13日前後に出てくるアメリカの予算教書、上述のFOMC、アメリカの債務上限の停止期限が15日に迫っていることなどもあり、3月いっぱいは外人売りの国内機関投資家買いが続くと観ていますが足元の経済は鉱業セクターの問題を除いては順調ですので欧米や中国でリーマンショック級の問題が出なければアメリカ利上げが今年もし4回行われたとしてもインデックスは昨年の安値は割らないと観ています。

今週の視点

今週ですが、米雇用統計で非農業部門雇用者数は現時点で19万人増が予想されています。平均時給で、前回は予想を下回りましたが、今回は前年比で+2.8%が見込まれています。よほど弱い数字が出ない限り、利上げは確実視されることになりそうです。

今週の主な経済イベント

中国全国人民代表大会(17日まで)

6 日(月)
米製造業新規受注(1 月)
ミネアポリス連銀総裁、講演

7 日(火)
フィリピン消費者物価指数(2 月)
フィリピン生産者物価指数(2 月)
フィリピン外貨準備高(2 月)
米貿易収支(1 月)
OECD経済見通し公表

8 日(水)
日本国際収支(1 月)
日本GDP改定値(第4四半期)
中国貿易収支(2 月)
米ADP雇用者数(2 月)

9 日(木)
中国消費者物価指数(2 月)
中国生産者物価指数(2 月)
ECB政策金利、ドラギECB総裁記者会見
米新規失業保険申請件数(4日までの週)
EU首脳会議(10日まで)

10 日(金)
米雇用統計

 

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